「まだ頑張れる気がする。でも、もう限界な気もする…」
メンタル不調で休職を考えるとき、多くの人がこの葛藤を抱えます。
しかし、心の不調は悪化すると回復までに時間がかかり、仕事だけでなく生活全体が崩れてしまうことも珍しくありません。
この記事では、休職を検討すべき“客観的なサイン”を7つに絞り、
迷ったときの判断基準として整理しました。
1. 朝起きられない・仕事の準備ができない日が増えている
最もわかりやすい危険信号が、
「朝どうしても起きられない」「会社に行く準備ができない」 という状態。
単なる怠けではなく、身体が強制的にブレーキをかけている状態です。
こんな状態は要注意
- 目覚ましが鳴っても体が動かない
- 起きると同時に強い不安や絶望感がある
- 出社前に嘔吐・涙・過呼吸が起こる
これは“精神過負荷”による典型的な症状で、
休息の必要性が極めて高いサイン です。
2. ミスが急激に増える・集中が数分しか続かない
認知機能(集中力・判断力)はメンタル不調と直結します。
兆候の例
- 同じミスを何度も繰り返す
- 文章が頭に入らない
- 些細な判断ができなくなる
- 会議で内容が理解できない
これらは 脳のエネルギーが枯渇している状態 を示し、
休息が最優先になります。
3. 寝ても疲れが取れない・睡眠リズムが崩れている
うつ病・適応障害・不安障害の初期症状として多いのが睡眠障害。
具体例
- 眠れない(入眠困難)
- 何度も目が覚める(中途覚醒)
- 朝早く目が覚める(早朝覚醒)
- 10時間寝ても疲労感が取れない
睡眠が崩れていると、仕事どころか
生活そのものに支障が出るレベルに悪化しやすい ため、早めの休職検討が必要です。
4. 感情のコントロールができない・涙が止まらない
メンタルが限界に近づくと、感情が自動で暴走します。
よくあるサイン
- 理由もなく涙が出る
- 些細なことで怒りが爆発する
- イライラが止まらない
- 感情が“無”になり何も感じない
これは精神の防御反応であり、
通常のストレス状態では起こらないレベルの危険信号 です。
5. 食欲の激減・過食が続くなど身体症状が強い
心の不調は体に必ず現れます。
身体に出やすい症状
- 食欲がなく体重が落ちる
- 過食が止まらず胃腸が荒れる
- 頭痛・めまい・動悸が続く
- 下痢や便秘が慢性化
- 謎の倦怠感がずっと続く
これらは精神科でも休職判断の大きな材料とされます。
6. 仕事以外の生活が完全に壊れはじめている
下記に当てはまる場合は、すでに“限界ライン”を越えています。
- 家事ができない
- 風呂に入れない
- ご飯が食べられない
- 外出ができない
- 趣味に興味が持てない
生活の自立が崩れ始めたら、仕事を続けるべきではありません。
これは医師が最も重視するポイントです。
7. 「消えたい」「いなくなりたい」という思考が増えている
最も危険なサインです。
- 消えたい
- 楽になりたい
- いなくなりたい
こうした思考は、メンタルの限界を示す明確なサインであり、
休職ではなく即受診レベルの緊急状態 です。
絶対にひとりで抱え込まず、医師・家族・支援者に連絡してください。
休職を判断するための4つの基準
① 症状が2週間以上続いている
一時的ではなく“慢性化”している状態。
② 仕事が原因で悪化している
休みの日は楽、仕事の日は悪化する → 典型的な適応障害のパターン。
③ 生活にも支障が出ている
仕事・家事・睡眠の3つが揃って崩れていたら要休職。
④ 医師が休職を勧める
最も信頼できる基準。
医師の「今は休んだ方がいい」は迷わず受け入れるべき。
休職することは“逃げ”ではなく“治療”
休職にはこんなメリットがあります:
- 症状の悪化を防げる
- 治療に専念できる
- 回復のスピードが早くなる
- 働き続けて壊れるリスクを回避できる
心が壊れる前に、自分を守るために休むことは 正しい選択 です。
「休むべきか迷っている」のは、もう休むサイン
ほとんどの人は、限界を超えても「まだ頑張れる」と思ってしまいます。
だからこそ、
休むか迷っている時点で、もう限界が近い証拠 です。
無理をして壊れてしまってからでは遅い。
あなたの人生は、仕事よりずっと大切です。

