傷病手当金とは?条件・計算方法・申請手順をわかりやすく解説|受給中の注意点も完全まとめ

病気やメンタル不調で働けなくなったとき、

生活を支えてくれる大事な制度が「傷病手当金」です。

私自身も、うつ症状で働けなくなった2024年から約1年半、この制度に本当に助けられました。

この記事では 初めての人でも迷わないように、必要な情報だけを“最短で理解できる”形 に整理しています。

Table of Contents

① 傷病手当金とは?まず全体像を知る

傷病手当金とは、病気やケガで働けない期間の生活を支えるための健康保険の制度です。

会社員(協会けんぽ・組合健保など)であれば原則誰でも対象になります。

✔ どんなときにもらえる?

  • うつ病や適応障害で就労困難
  • ケガで長期間働けない
  • 医師から「労務不能」と判断

病気の原因が 仕事以外 であることが条件です(仕事が原因なら労災になります)。

【体験談】うつ病で休職した私が、傷病手当金をもらうまでの流れと注意点まとめ

✔ 障害年金との違いは?

  • 傷病手当金 → 一時的な休職期間を支える制度
  • 障害年金 → 長期的な生活保障の制度

私の場合も、

休職 → 傷病手当金 → 障害年金(3級)という流れでした。

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② 受給できる4つの条件

傷病手当金をもらうには、次の4つすべてを満たす必要があります。


① 病気やケガが仕事外の理由で起きている

うつ病・適応障害・自律神経失調症などのメンタル不調も対象。

私もこのパターンでした。


② 仕事を休んで“連続3日間の待期”が完成している

最初の3日間は無給ですが、ここを乗り越えると4日目から支給対象になります。

※ 3日間は勤務日でなくてもOK(休みもカウント)。


③ 医師が「労務不能」と判断していること

ここが最重要。

医師の意見書がなければ受給できません。


④ 給与の支払いがない、または減額されていること

給与が満額支給されていると対象外ですが、

一部だけ支給されていても、差額が傷病手当金として支給されます。


🔎 私の場合(実例)

  • 2024年3月21日:休職開始
  • 主治医から「就労困難」と診断
  • 3日間の待期後、4日目から傷病手当金が支給対象に
  • 2025年9月末までの約1年半受給(制度のフル期間)

③ 支給額の計算方法(かなり簡単)

傷病手当金の1日あたりの金額は次の式で計算します。


支給額 = 標準報酬日額 × 2/3


標準報酬日額とは?

過去の給与額をもとに決められる「保険料計算の基準」です。

例(ざっくり)

もし標準報酬月額が 300,000円 なら

日額は 300,000 ÷ 30=10,000円

→ 傷病手当金は 1日約6,667円 が支給。


🔎 私の場合

離職時賃金日額は 9,179円

➡ 支給額は 約6,000円/日 でした。

傷病手当金はいくらもらえる?計算方法とシミュレーション【体験談あり】

④ 申請書の書き方|3枚セットで理解すればOK

申請書は複雑に見えますが、やることはたった3つです。

うつ病で休職するには?流れと必要な手続きまとめ|私が経験してわかったポイント

① 事業主記入欄(会社)

  • 出勤状況
  • 給与の有無
  • 休職の開始日 → 会社の担当者が書いてくれます。

② 医師記入欄(病院)

  • 労務不能の期間
  • 症状の状態
  • 初診日 → 主治医に依頼(私の場合、3000円ほど)

③ 被保険者記入欄(自分)

  • 氏名
  • 住所
  • 休業した理由 → 間違いやすいのは「初診日」。 必ず正しい日付を確認して記入。

必要書類の例

  • 申請書
  • 医療機関の領収書(必要な場合)
  • 会社の出勤簿
  • 本人確認書類

⑤ 支給期間と延長(最長1年6ヶ月)

傷病手当金は 最長1年6ヶ月 まで受け取れます。

傷病手当金は延長できる?受給期間と条件まとめ【体験談あり】

✔ 途中で復職したら?

その時点で支給は止まります。


✔ 障害年金と併用できる?

金額の調整が入るため 同時受給は不可 ですが、

傷病手当 → 障害年金という“引き継ぎ”は可能です。


🔎 私のケース

  • 2024年3月21日:休職
  • 2025年9月末:傷病手当金終了
  • その後:障害厚生年金3級へ切替

休職期間が長期になりそうな人は早めの相談がおすすめ。

休職から復職までの流れと利用できる制度一覧【体験談あり】

⑥ 受給中の働き方|アルバイトはOK?NG?

ここは誤解が多いですが、

“働いてもOKのケース”と“NGのケース”があります。


◎ OKな例

  • 医師が「この程度なら可能」と判断した軽作業
  • 週数時間の短時間勤務
  • 労務不能の範囲に該当する働き方

✕ NGな例

  • フルタイム相当の労働
  • 医師の指示と矛盾する働き方
  • 症状を悪化させる可能性が高い作業

✔ 副業やブログ収益はどう扱われる?

  • 労務不能の範囲内ならOK
  • 収益があっても傷病手当金と“直接調整されない”
  • ただし、フルタイム並みに労働するとNG判定のリスクあり

⑦ よくある質問と注意点(Q&A形式)


Q. 会社を辞めてももらえる?

→ 条件を満たしていれば、退職後も継続可。


Q. 転職するとどうなる?

→ 健康保険が変わるタイミングに注意。

新しい保険には引き継げません。


Q. 医師と自分の症状の感覚がずれる…

→ 正直に話してOK。

診断書は医師の判断が最優先です。

私は診断書をお願いする際に、自分の症状を紙に書いて持っていきました。


Q. 振り込みが遅い原因は?

【体験談あり】傷病手当はいつ振り込まれる?支給までの日数と注意点
  • 書類不備
  • 医師欄の記入漏れ
  • 会社記入ミス が多いです。私は何度か差し戻されました…。

⑧ 【実体験】私が傷病手当金で助かったこと・困ったこと

私は最初、

「制度が複雑すぎて無理…」

と完全に詰んでいました。

でも実際に受給してわかったのは、


✔ お金の不安が一気に軽くなる

生活が守られたことで、治療に集中できるようになりました。


✔ 書類の不備が多い

3回ほど差し戻しがあり、その度に不安で泣きました。


✔ 障害年金へのステップとして重要

長期のメンタル不調の人は、後の制度との連携も大事。


✔ 働けない罪悪感を減らす効果も大きい

「休んでいい」という心理的支えにもなりました。


⑨ まとめ:傷病手当金は“生活を守る制度”

病気やメンタル不調で働けない時、

傷病手当金は “回復するための時間を買ってくれる制度” です。

  • 条件が合えば積極的に使うべき
  • 書類は早めにチェック
  • 医師との相談が最重要
  • 不安なら早めに確認する

そして、

おいも自身もこの制度に救われたからこそ、

この記事が少しでも誰かの助けになれば嬉しいです。


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