「今日は何もできなかった」──その言葉に心が沈んでいた
うつ病の回復期。
少しずつ外に出られるようになったと思った矢先、
「今日は何もできなかった…」という日が訪れます。
そのたびに、私は自分を責めていました。
- こんなことじゃ治らないんじゃないか
- 他の人は働いてるのに…
- 時間だけが過ぎていく
心も体も疲れてるのに、頭の中ではずっと「できてない自分」へのダメ出しが続いていたんです。
罪悪感の正体は「昔の自分」と「世間の目」
私はずっと、「頑張ってる自分=価値のある自分」だと思っていました。
仕事ができている日、家事がこなせた日、SNSで反応があった日──
それだけが「存在していい日」のように感じていたのです。
けれど、回復期の自分は、かつてのようには動けません。
それなのに、SNSでは他人の活動報告が流れてきて、どんどん焦る。
「また1日、無駄にした」と思いながら寝る夜は、とても長かった。
ある日もらった言葉「休むことも、治療のうちですよ」
主治医に、こう言われたことがありました。
「薬だけが治療じゃありません。
“何もしない日”も、あなたにとっては大切なプロセスですよ」
その瞬間、ふっと肩の力が抜けました。
自分では「怠けている」と思っていた日々が、
実はちゃんと“回復への道”だったんだと、はじめて知ったんです。
🛠 私が取り入れた“罪悪感”を減らす工夫たち
✔️ ①「やらなくていいリスト」を作る
TODOリストに「休む」「ぼーっとする」「何もしない」も書き加えました。
そして、それを達成できたらチェックを入れる。
小さな“できた”が積み重なると、「今日もOKだった」と思えるようになります。
✔️ ② 他人と比べる時間を意識的に減らす
SNSを見る時間を減らしたり、通知をオフにしたり。
人と比べる情報を遮断すると、「自分のペース」に意識が戻ってきます。
✔️ ③ ほんの1つだけ「自分をほめる」習慣
例えば、
- 朝ちゃんと薬を飲めた
- ベッドから出て水を飲んだ
- 洗濯物を取り込めた
それだけでOK。
「今日の私、よくやった」って声をかけてあげるだけで、心が少し軽くなりました。
何もしない日も、意味のある1日
今の私は、“何もしない日”があっても罪悪感はほとんどありません。
「今日は体が休みたがってるんだな」と、自然に受け入れられるようになりました。
焦ることは、悪いことではないけれど。
ゆっくりと立ち上がる準備をする日も、人生には必要です。
おわりに|こんな人に読んでほしい
- 今まさに「何もできない自分」がつらいと感じている人
- 休職中や療養中で、周りと比べてしまっている人
- 「休む=悪いこと」と思ってしまう人
「何もしない日」は、心と体のリカバリータイム。
それは、“回復する力”を取り戻すための、大事な1日なんです。


