「うつ病が治らない」と感じたとき、読んでほしい話
うつ病と診断されて、薬を飲んで、休んで、カウンセリングを受けても…
「一向に良くならない」「このまま一生治らないのかな」
そんな不安に襲われる瞬間、ありませんか?
私はあります。
10年以上うつ状態が続いて、何度も「治る希望」すら見失っていました。
でも、うつ病の“脳のメカニズム”と“自分の変化”を知ってから、視点が変わったんです。
「治らない」と思い詰めていた日々
私は、30代になるまでずっと“なんとか頑張り続けている”状態でした。
- 朝、目が覚めると、まず「今日もダメかもしれない」と思う
- 食べることすら億劫。食べすぎて自己嫌悪の日も
- 家族や社会の目が怖くて、「元気なフリ」ばかり
主治医に「焦らなくていいよ」と言われても、“治らない=私がダメなんだ”って、勝手に責めていたんです。

医学的に見ても、うつ病は“波”のある病気
うつ病は脳内の神経伝達物質のバランスが乱れる病気です。
特に、以下のような脳内物質が関係しています:
- セロトニン(感情の安定に関係)
- ノルアドレナリン(意欲や集中力に関係)
- ドーパミン(快感や達成感に関係)
これらがうまく分泌されなくなると、感情や意欲、思考に影響が出るのがうつ病。
つまり、「気持ちの問題」ではなく、脳の状態の変化なんです。
🌊 波のように回復と後退を繰り返す
うつ病は、直線的に良くなるものではありません。
医学的にも「寛解と再発を繰り返す慢性疾患」として扱われています。
実際、私も良くなったと思った矢先に落ち込み、また這い上がる。
その繰り返しでした。
でも、それは「戻った」のではなく、“治っていく過程の一部”だったんです。
私が少しずつ回復に向かえた理由
1. 「治そう」と思うのをやめた
私が苦しかったのは、「前の自分に戻らなきゃ」と思っていたから。
でもある日、「今日を生き延びるだけでOK」と考えるようにしたら、少し気がラクになりました。
2. 「脳が疲れてるだけ」と知った
うつで動けないとき、「甘え」とか「怠け」と思ってしまいがち。
でもそれは脳のブレーキ機能が働いてるだけ。
📌 主治医に「脳が疲れてると、無理に動かないように“思考のエネルギー”も落とす」と聞いて、涙が出た日を今も覚えています。
3. “できた”を可視化した
白湯を飲めた、朝起きれた、深呼吸した。
そんな小さな積み重ねを「できた」として記録し始めたことで、自信を少しずつ取り戻しました。
回復とは、“元に戻る”ことじゃない
うつ病からの回復とは、かつての自分に戻ることではありません。
「新しい自分との付き合い方を見つける」ことなんだと、今では思えます。
私も今も薬を飲んでいますし、無理はできません。
でも、「動けない日」を責めずに受け止められるようになりました。

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